JRC荒川社長、JASRACやYouTubeについて
●JASRAC独占、なぜ崩れないのか——JRCの荒川社長に聞く(ITmedia)
いいとこに話聞きにいったなぁ>ITmedia。
JRCは2000年12月に設立。音楽著作権の「録音権等」(CD、CM、ゲームソフトなどへの録音)と、「インタラクティブ配信」(ネット配 信)を管理。L'Arc-en-Ciel、スピッツ、BENNIE Kなど有力アーティストやインディーズなど約5000曲の管理委託を受けている。JASRACやイーライセンスと異なり、放送に関連する権利は扱っていな い。
JRCはこのほど、同社の管理楽曲をYouTubeでの利用について包括利用許諾契約をGoogleと締結(関連記事:YouTubeに初の音楽著作権包括許諾・JRC スピッツやラルクもOK)するなど、変化の激しいWeb上の音楽配信状況への柔軟な対応を売りにしている。音楽業界とネットの関係や、理想的な音楽著作権管理のあり方などについても話を聞いた。
ただJASRACは、民間企業や放送局と共同で、放送に使用された音楽を全曲把握するシステム作りとルール作りをここ数年進めている。今回の立ち入りは、それにある種の冷水を浴びせかけるのではないか。
解決策として当社は、「全体のストリーミング使用実績に対し、JRC管理作品の使用実績を按分計算したものを徴収額とする」という規定を打ち出した。ス トリーミング番組の10曲のうち1曲だけ当社の管理曲であれば、収入の3.5%を100としたうちの10%を案分徴集する、という要領だ。
細かい話になるが、例えば、音楽著作権の支分権(録音権、インタラクティブ配信権、放送権など各種権利)全部をJASRACに預けていた音楽出版社が、 インタラクティブ配信権と録音権は別のところに預けるという契約をする際、JASRACに対して7万5000円(信託契約申込金、税別)を支払わなくては ならない。
そういう細かなことが積もり積もっていくと、管理の現場が「積極的に新しい管理事業者に乗り換えよう」というわけには、なかなかいかないという現実もある。
カラオケスナックで、「このレパートリーを歌ったときはここに分配」と細かく設定するのは現実的ではない。JASRACは冷静に見て、ある種の社会インフラ化しているところがあり、そういう場に新規参入するのは現実的ではない。
放送分野の使用料徴収では“丼勘定”という比喩がよく使われる。丼勘定はある意味合理的だったし、徴収も分配も、精度を高めようとさまざまな努力がなされてきている。だが「全部数えられる」というところまではいっていない。
隣接権を併せ持ついろいろな権利者が当社に「YouTubeで配信したい」と言ってきていた。それを受けて当社は「著作権に関してはこういう形で Googleと契約しようと思っているがどうだろうか」と全権利者に投げかけたが、積極的な反対はゼロだった。現時点では少なくとも、委託してくれている 権利者すべての同意が得られている。
Googleには、世界中の技術的なトップレベルが集約されているのでは。ものすごく乱暴な言い方だが「Googleに技術的にできないことは、ほかで形にするのは難しい」と言い換えてもいいぐらいかなと思っていて、そこに期待している。
音楽著作権については、今は「あんな利用形態が出てきた、どうしよう」と、みんなが右往左往している状態。それはもったいないというか、本質ではない。
JRCを起業する以前、僕は坂本龍一のコンサートスタッフをしていた。95年に坂本“教授”が初めて大規模なネットライブをした際のスタッフだったが、その時「時代は変わるな」とすごく感じた。
ネットはその可能性を、自らの手で摘んでしまっているような気がする。そうしてしまったのはビジネスレイヤーかもしれないし、コンシュマーレイヤーかもしれない。
もっとみんなで単純にマナーを守り、普通のことをやっていれば、楽しいこともいっぱいあるはずなのに、なんでこんなにキツキツな感じでやらないといけないのかと残念だ。